青葉こどもクリニック(静岡県袋井市)では、お子さまの様々な疾患に対し
て最新の知識を取り入れながら、患者さん、ご両親、医療関係者の連携を保
ち、子供たちの健やかな発達を促すような医療を行いたいと思っております。

青葉こどもクリニック
〒437-0023 静岡県袋井市高尾1780
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てんかん

■定義

  • 脳の発作性電気活動異常に基づき、一過性の脳機能障害発作を繰り返す慢性の病態
  • てんかんは反復・自生する発作を主体とする慢性疾患であり、その病因は種々あって単一ではない。一方その発作は過剰なニュウロン発射(てんかん脳波)から由来するが、もたらされる臨床症状や脳波所見もまた異なって一律ではない。なお明らかな基礎疾患より生ずる発作、及び熱性けいれんは臨床上てんかんから除外するのが普通である。

■てんかんの頻度

  • 小児でけいれんを経験したもの:10〜20%
  • てんかんの頻度:有病率  8.2/1000人(大田原ら 岡山県)
  • 熱性けいれんの頻度:3才時点 有病率  80/1000人

■治療の目的

  • てんかん発作を抑制すること(脳波を改善させたり、まだ起こったことのない発作を予防するためではない)
  • 抗けいれん剤はてんかんを直す薬とはいえない(発作を抑制することで、脳の安定化を待つ)

■てんかん治療の原則

  • 正確な診断(基礎疾患および原因の確定、てんかん発作、てんかん症候群類型の確定)
  • 基礎疾患と合併障害への治療と療育的アプローチ
  • 適切な薬剤療法
  • 発作再発防止への指導(適切な生活指導、誘因の除去、発作への対処、発作の観察と報告)
  • 医師、患者、保護者間の信頼関係
  • 包括的治療(予防注射、手術)

■適切な薬剤療法

  • 適切な薬剤選択
  • 服用法の指導
  • 少量より開始する
  • 単剤治療を優先(多剤併用を極力避ける)
  • 血中濃度の確認
  • 副作用の早期発見

■治療期間

  • 発作が抑制され3年
  • 脳波に異常がなくなって2年
  • 6カ月以上かけて減量、中止へ