青葉こどもクリニック(静岡県袋井市)では、お子さまの様々な疾患に対し
て最新の知識を取り入れながら、患者さん、ご両親、医療関係者の連携を保
ち、子供たちの健やかな発達を促すような医療を行いたいと思っております。

青葉こどもクリニック
〒437-0023 静岡県袋井市高尾1780
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注意欠陥多動性障害(ADHD)

次の基本的特徴が中心症状とされ、2カ所以上の場面で、継続的に確認される場合、この障害が診断されます。

多動性

  • じっとしていることができず、動き回り、落ち着きがない

注意の転導性

  • 注意の集中時間が短く、気が散りやすい

■特徴

  • 出現率は男子が圧倒的に多く
  • 子供の3〜5%が該当する
  • 反抗挑戦性障害・行為障害が合併したり、不登校等の適応障害やチック症なども合わせて起こることがある
  • いつもしかられているため、二次障害として情緒不安、達成感の喪失などを引き起こしやすい

■原因として考えられるもの

  • 周生期の異常、仮死、未熟児
  • 鉛中毒
  • 母親の喫煙、飲酒
  • 頭部外傷、脳炎後遺症
  • 遺伝的要因

■Neuropeptide(神経伝達物質)の検討

  • dopamine系の異常
  • Dopamine再取り込みの阻害剤であるmethylphenidate(リタリン)が有効
  • Dopamine receptorの異常:DR4のexon3における48bp繰り返し配列との関係??
  • Dopamine transporterの機能異常
  • Noradrenaline系の異常
  •  尿中MHPG (3-methoxy-4-hydroxy-phenylglycol) の減少によりnoradrenaline の再取り込みが示唆される

■脳の機能、形態学的検討

MRI

  • 前頭前野、淡蒼球の左右差(右<左)
  • 尾状核(右<左、右=左)

SPECT

  • 前頭葉、側頭葉で右側の活性が高い
  • 前頭葉の血流の低下

PET

  • 前頭葉後部、内側前頭葉、帯状回前部における糖代謝の低下

fMRI

  • 前頭葉、前帯状回の活性低下

■脳機能の異常

  • 前頭前野、淡蒼球、尾状核の異常
  • Dopamine系神経の異常

■薬物療法

Methylphenidate(リタリン)

  • ・初期量5〜10mg、 分1 朝
  • ・0.3〜0.5mg/kg、max1.0mg/kg、 分1 または分2 (朝、昼)
  • ・副作用:食欲不振、頭痛、不眠
  • ・ADHD の80 %に有効
  • ・作用時間は4〜5 時間
  • ・学校の無い日はdrug holiday とすることもできる

Pemoline(ベタナミン)

  • 半減期が6〜8時間、1回投与
  • 肝機能障害

3環系抗うつ剤(トフラニールなど)

  • 10mg〜25mg、 分1〜 分3

Clonidine(カタプレス)

  • 0.15〜0.3mg、 分1夕

抗てんかん薬(テグレトール、デパケン)

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